柏原茜監修・登石麻恭子監修/河出書房新社
2013年刊行の新装版
当初の中面挿絵(2色印刷)に加え、今回新たに表紙イラストを描きました
柏原茜監修・登石麻恭子監修/河出書房新社
2013年刊行の新装版
当初の中面挿絵(2色印刷)に加え、今回新たに表紙イラストを描きました
2022〜2023
連載挿絵 赤川次郎著/新潮社
2021〜2022
連載挿絵 千早茜著/集英社
2021/12月号
イラスト&エッセイ「12月のとっておき!」/福音館書店
++++++++++++++
「霜柱」
日に日に寒さが募ってくる12月。特に朝の「冷たさ」には、毎年のことながら慣れることができません。
冬の朝に思い出すのは、小学生の頃、登校班の集合場所で無心に踏みしめていた霜柱の感触。黒い土を持ち上げて立ち上がった繊細な氷柱を、そうっと、でも容赦なく踏み潰す。サクサク、サクサクサク。私の住む地域は滅多に雪が降り積もることはないので、今思えばあの感覚は、まっさらな新雪に一番に踏みこむ高揚感に近かったのかもしれません。早い者勝ちですから、集合場所に一番乗りで霜柱独りじめの権利を勝ち取った時のうれしさ、遅れをとった時の敗北感といったら。
今はすっかり苦手になった早起きですが、ふとあの足裏の感触を思い出すと、たまには頑張って早起きしてみようかな、なんて思ってしまいます。
2020/12月号
会報誌挿絵/JR東日本